常夏に行きたい。朝は指先や足先が冷たくて起きる。部屋の窓はすりがらすで、余計に外の景色を寒く見せる。生まれ変わったらカルフォルニアのスケボーの上手な男の子の彼女になるんだ。白い歯の、日に焼けた髪の毛の、コンバースの似合う足の長い、女の子になるんだ。
鍋の中の、くたった白菜と大根が一番においしい季節。ジンジャーエールは炭酸が少し抜けたぐらいが好きで、私はよくグラスにそそいだそれをくるくるとまわして炭酸を抜く。11月も中盤にさしかかり、今年が終わる。去年の今頃、私は絶望してた。すべての日々に。一年たった。それすらも今気づいた。そんなもんなんだと思う。一年前はそんな日々が一番に大切だった。鼻で笑ってやるよ。世界はうらやましい事ばかりであふれている。隣の芝生がなんちゃらってやつ。そういう時は深呼吸する。いつのノートだかの走り書き「私が私以外の誰にもなれない事を私が一番よく知っている」それでも夢を見るのをやめられない。それでいい。世界は夢であふれてる。