25歳。こども。
たくさんの人に祝ってもらった。びっくりした。サプライズ。居酒屋でカラオケで職場で、果てはヘリコプターの上で東京の夜景を見ながら。キラキラしていて、東京上空、少し泣いた。東京タワーのオレンジ色はあったかい。花束をもらった。好きな花ばっかりだった。また泣いた。隣で笑ってくれてる人がいる事。幸せもの。カクテルでココアでビールでお茶でシャンパンで。チョコレートケーキでロールケーキでいちごのタルトで。そしてメールや電話で。ありがとう。ありがとうありがとう。25歳だから家族に少しずつ恩返しする。少し前の事。大事な人とよりを戻して、そして別れてしまった。2度目の別れのほうがずしんと重かった。涙は少しだけ出た。ああこれが私達のラブストーリーの本当のラストだ、と実感したから。だから、もうしっかりしないとと思った。家族以外の他人があんなに私の事を考えたりしてくれる事はこの先もうないと思っていた方がいいと思う。本当に感謝している。何にせよ哀しい。今もまだ少し哀しい。哀しくて、恋しい。彼に逢って「すき」が何か少し知れたと思う。私と彼の人生が少しずつずれていって最終的には交わる事がなく、私は後ろ髪をひかれながらまた前へ歩いていく。そうしてこれからまた誰かと交わっては離れていく。人生は何がおこるかわからないね。いろんなこと、しなくていいこともたくさん経験したけど、それでもまだ卵の黄味の輝きにうっとりできるぐらいの感受性は持ち合わせて。それでは、25歳の私もよろしくお願いします。