お久しぶりです。私と私の内面。文章をアウトプットすることによって見えてくる自分のナイーブさとか、見たくないコンプレックスみたいなもの。

つい数日前、なんだか自分がとてもポンコツに思えて(思えた、というかポンコツなんだけど)家族の前でわんわん泣いた。母親はスペイン風オムレツをひっくり返しながら「バカじゃないの」といって父親は「まぁそういう日もあるよ」といった。姉は生まれたばかりの姪っ子を抱きながら笑っていた。姪っ子は光って見えて、私は目をつぶってまた泣いた。まだこの世に生を受けて数日の、明るい未来しかない彼女は私には眩しすぎた。

バカみたいに服や靴を買ったり、食べ物にお金をかけていた時期があった。ついこないだまでのことだ。前に付き合っていた恋人はお金持ちで、私は彼にあわせて背伸びをしていた。高級外車で迎えにきてもらって高いお鮨屋やフレンチに連れていってもらい、ホテルに泊まらせてもらったり。それに合わせて無理をしていた。ある日突然それに疲れてしまって、彼とは別れた。1年。長いのか短いのかわからなかった。その他にもろもろ理由があったけどそれはまた別のお話。それでも彼には普通のすばらしさとか、お金じゃないこととか、自分の身の回りに置くものは少なくてもいいことや、サーフィンの楽しさを教えてもらったからとてもとても感謝している。

そのあとに出会ったのは神経質そうなつり目の、細い体の1つ下の男の子で、彼は私のことをよく誘ってくれてかわいいかわいいといってくれていた。私はなぜだかカテゴライズされない関係性が急に不安になって「ねぇこれってどんな関係なの」とドラマみたいに聞いた。それから付き合いだしたけど、いまだにこの時のことを後悔している。酔っているとはいえ、結婚に焦っている女みたいでみっともなかった。彼はとても変な人だ。つかみどころがなくて、すぐに寝て、あまり食べない、仕事のことばっかり考えてて、でも笑うと素敵だ。タバコを吸っている時の横顔が綺麗で、寝顔は寝顔とは思えないぐらい清潔だ。彼といると私は私を取り戻せる気がする。とても好きで、とても楽しい。

自分は成長していないのに回りの環境だけがどんどんと変わる。犬が死んでしまった。家族が1人増えて、恋人も変わった。仕事は普通。友達は結婚したり妊娠したり恋人と別れたりさまざまで、そう思うと別にそれが普通なのかもと思う。来年鎌倉あたりに引っ越したい、朝にサーフィンして、お昼は働いて、夜は好きな人たちとお酒を飲みたい。そんな普通な生活がしたい。波乗りして、どっと疲れて、恋人とともに朝を迎えて、また海いって、ってそんな生活想像しただけでとても幸せそうだ。犬がいたらもっと最高だ。家族が健康でいてくれたら、もっともっと最高。

夏が終わったら腰まである髪の毛を切ろうと思っているけど、なかなか勇気がでない。この海焼けした黄色い光りを通す痛んだ毛先にはなんだかいろんな思い出が詰まっている。切ったら、神経質な恋人は笑ってまた私の輪郭をなぞるようにかわいいといってくれるだろうか。